ハラリ先生の新しい本が出ましたね!
「サピエンス全史」「ホモ・デウス」で世界的ベストセラーになった歴史学者のハラリ先生の新刊、楽しみですね!
「ハピももブログ」では新書の21回のレッスンの中から8回までを紹介していきます!
もくじ🔖
1:【優良本の紹介】要約『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』Lesson1:21世紀の自由主義
ハイ、今回のテーマはイスラエルの歴史学者「ユヴァル・ノア・ハラリ」の著書、「21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考」です。
ユヴァル・ノア・ハラリ先生の前書である「サピエンス全史」と「ホモ・デウス」は世界的ベストセラーになりました。
しかし、それぞれ分厚いうえに、上巻、下巻あります。
チラッと読みましたが難しくて、私は途中で読むのを挫折しました。
もし機会があったらまた読もうと思っていますが、まだ読むかどうかはわかりません😓
はい、私は希望的観測を大切にしている一般ピーポーです。
それでも今回の「21 Lessons」は私のまわりでもなかなかの話題になっているので、何とか頑張って読みました。
上巻、下巻がなく、1冊で終わっているという点も私としては高評価でした👍
でもやっぱり難しい😭
今回からしばらく「21 Lessons」に書かれている21のレッスンをご紹介します。
ボリュームがある本なので、ポレポレと一つずつご紹介していきます📝
今日は第1回目のLesson1のご紹介です!
さっそく見ていきましょう!
2:「21世紀の自由主義」
私はLesson1の見出しを、本書の本題とは違う「21世紀の自由主義」にしてみました。
本書の本当のLesson1の見出しは「幻滅」です。
「幻滅」って、ちょっと暗い感じがしませんか?
筆者が言いたいことは「幻滅」なのかもしれませんが、本当のところはわかりませんからね。
ココでは2016年の大統領選でトランプ大統領が当選した意味も考えていきたいと思います。
ちなみに「トランプ大統領の当選」=「幻滅」 ではないことに注意が必要です。
結論から言うと、21世紀の自由主義は完全な崩壊を迎えるかもしれません。
いや、もしかしたら過去と現在、未来の叡智のもと、全く新しい世界になっているかもしれません。
個人的にはトランプ大統領は今までの大統領とは違って、人類全体の幸福や人類全体が目指すべきビジョンは持ち合わせていないように思われます。
3:自由主義についての簡単な復習
まずは「自由主義」についての復習が必要です。
20世紀前半には「ファシズム」「共産主義」「自由主義」の3つがありました。
「ファシズム」は人間を力ずくで征服しようとした。
「共産主義」は自由を犠牲にしても平等を確保しようとした。
「自由主義」は平等はある程度犠牲にしても自由な道を選んだ。
そして、第二次世界大戦でファシズムが崩壊。
1980年代にかけて共産主義が破綻。
自由主義だけが残った。
しかし、自由主義にも多くの課題が残る。
ザックリと言うと、まだまだ自由ではない人が多いので、より多くの人々に自由を与える必要があるという課題が残る。
時間はかかるかもしれないが、北朝鮮🇰🇵やイラク🇮🇶、エルサルバドル🇸🇻などである。
2008年、世界的な金融危機が発生(リーマンショック)。
サラリーマンもショック!
2016年、イギリスの国民投票によりEU離脱決定🇬🇧。トランプ大統領当選🇺🇸。
世界がびっくり!インド人もびっくり!
2017年、トランプ大統領就任🇺🇸。
いよいよ新時代の幕開けか!?
2020年、イギリスのEU離脱🇬🇧。東京オリンピック🇯🇵。
これからどうなる??
今はそんな時代です。
4:加速する技術革新
政治家は新しいテクノロジーをほとんど理解できていない。
有権者も、技術者や科学者以外は新しいテクノロジーをほとんど理解できていない。
AIやブロックチェーン、バイオテクノロジー。
これらのテクノロジーが引き起こすショックに対しての備えは皆無に等しく、技術者や科学者はテクノロジーの責任者や代表でもない。
「フィンテック」という言葉に代表されるように、金融市場にもそれらの技術が浸透してきています。
債権や株式の売買は、今や人の判断ではなくAIの判断により人間が理解できないアルゴリズムで合理的な売買を行うこともあります。
ITとバイオテクノロジーの革命は、人間の体の中の情報をビッグデータとして蓄積し、病気の予防や治療はもちろん、脳を意のままに設計できるようになるかもしれません。
技術革新は、すでに抗うことができない人類の進歩なのだ。
その技術革新に対して人々には大きな危機感があり、それは「自分たちの存在意義の喪失である」と、この本には書かれています。
20世紀に一般大衆は経済的エリート層からの搾取に反抗し政治的な力を使おうとしてきた。
しかし21世紀に人々は、存在意義の喪失に反抗するために政治を使おうとしている。
「存在意義の喪失」とは「搾取」よりもはるかに大きな危機感です。
アメリカ国民がトランプ氏を大統領に選んだのは、そのようなとてつもない危機感が背景にあった。
しかしトランプ大統領は選挙戦の中で「メキシコ人や中国人に仕事を奪われるから、国境に壁を作る!」とは言ったが、テクノロジーが持つ潜在的な問題については言及していない。
「AIの進歩で人間が仕事を奪われるから、AIと人間の間に壁を作る!」とは言っていない。
「技術革新の前に政治は、20世紀に持っていたほどの力を21世紀は持っていないのかもしれない」と、この本は語っています。
5:飢えに苦しむ子供に自由はない
自由主義は、福祉政策とセットになっていない限りあまり意味はありません。
その点で日本は、公的医療保険、公的年金、介護保険、労災保険、雇用保険など充実したセーフティネットが張り巡らされています。(これからの未来はどうなるかわかりませんが、、)
ちなみにこれらは「金(カネ)サイコー!」と覚えると良いと思います。
か(介護保険)
ね(年金)
さ(労災保険)
い(医療保険)
こ(雇用保険)
ハイ、話がそれましたが、日本の保険は充実していると思います。
ココについてはいろいろとご意見もあると思いますが、私は保険があるだけありがたいと思っている一般ピーポーです。
アメリカもオバマ前大統領が「オバマケア」と呼ばれる医療保険制度改革を行おうとした。
(注:オバマケアは日本の公的保険とは違い、民間の保険の購入を促進させるものでした。全国民に保険加入を義務付け、低所得者には補助金が支払われる反面、その費用を補填すべく増税必至だったことには批判もあった)
そしてその後、トランプ大統領はオバマケアの見直しを行った。
それでもやはり保険は大切で、トランプ大統領も保険そのものは否定していないし、何らかのセーフティネットは必要と思っている。
飢えに苦しむ子供に自由はない。
「自由主義は共産主義方式の福祉政策も重要性も認めるようになった」と、この本には書かれており、今後の自由主義を語る上で福祉政策は外せないポイントとなりそうです。
6:まとめ
ざっと各大国の立場や現状を書いておきます。
アメリカ🇺🇸・・・トランプ大統領は全人類に対するグローバルなビジョンは持っていないように思えます。「自国の経済政策が1番大切」との立場。他国のことは2の次。
中国🇨🇳・・・自国に対しては自由主義化には慎重な姿勢だが、他国に対してははるかに自由主義的に接している。
ロシア🇷🇺・・・政治的な腐敗が蔓延し、各種サービスは機能していない。法律は絵に書いた餅で、不平等が甚だしい惨状。自由民主主義の代替モデルは提示しているものの一貫性はないのが現状。
それでも各国とも本音では平和的な国際関係を望んでいます。
反対に移民の受け入れに関してはどの国も慎重な姿勢を崩していません。
🇺🇸アメリカ → アメリカを再び偉大に
🇬🇧イギリス → ヴィクトリア女王時代のような独立した大国に
🇨🇳中国 → 中華思想の実現
🇷🇺ロシア → かつてのロシア帝国の復活
そんな中でいづれの自由主義も生態系崩壊に対して何ら明確な答えを持っていません。
さらに言うとITとバイオテクノロジーの進化が与える未来への影響についても、人類は明確な答えを持っていません。
このように先行きが見えづらい現在において、人類一人一人にとっての共通の解決すべき課題がある。
それが「雇用」である。
21世紀は「搾取」との闘いではなく、「存在意義の喪失」との闘いです。
にわかに「ブラック企業撲滅!」から「これからの時代は副業で自分らしく生き抜く」ということに問題がシフトしている気がしてなりません。
次章Lesson2では「雇用」に焦点が当たります。
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