【ケアマネジャー】ハピもも流!!知っておくべき良いケアマネジャーの探し方

ケアマネジャー

1:【ケアマネジャー】ハピもも流!!知っておくべき良いケアマネジャーの探し方

1−1:ケアマネジャー は介護計画(ケアプラン)を作る専門家

ケアプランを作るイメージ

家族に介護が必要になった時、ケアマネジャー がいると介護が飛躍的に楽になります。

ケアマネジャーは介護計画を作る専門家です。

介護が必要な人の身体状況を見て、その人の話を聞いて、その人が望む生活への道筋を作っていくのが仕事です。

少子高齢化を背景に2000年(平成12年)に介護保険制度がスタートしました。

この時に「介護支援専門員(通称ケアマネジャー)」も生まれました。(第一回の介護支援専門員実務研修受講試験は1998年)

ケアマネジャーになるには法定資格を持っていて、少なくとも5年以上の実務経験が必要です。

法定資格とは介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などです。

年に1回の試験があり、合格率は10%〜20%程度です。

試験に合格しただけでは資格は得られず、その後に都道府県の開催する「実務研修」という研修を受けなければいけません。

ちなみにケアマネジャーになるための試験は「介護支援専門員実務研修受講試験」と呼ばれていて、この「実務研修」を受講するための試験なんです。

ちなみにこの実務研修が結構ハードで、研修を受けるための準備(宿題)もボリュームがあります。

研修日程は前期(5日間)と後期(5日間)に分けて合計10日間あります。

試験に合格して、この実務研修を終えて初めてケアマネジャーの資格が与えられます。

それ以降は5年ごとの資格更新があり、その時は「更新研修」という研修を受けることになります。

そんなケアマネジャー は介護計画を立てるだけでなく、デイサービスや訪問介護、ショートステイ、福祉用具のレンタル事業者などの手配、介護保険に関する事務手続きなど多岐にわたる仕事をしています。

だいたい一人のケアマネジャー が担当するお年寄りの数が30人ちょっとで、それでもかなり忙しい業務内容となります。

そんな中でできれば良いケアマネジャーを見つけたいところですが、それには少しポイントがあります。

大事な家族の生活を一緒に支えてくれる専門家ですから、できればケアマネジャー選びに後悔はしたくないところです。

1−2:介護のために仕事を辞めては行けない理由

介護のイメージ

そもそも核家族した現代では介護を家族だけで行うには負担が大きすぎます。

真面目な人の中には仕事を辞めて家族の介護に就く人もいます。

個人的な意見ですが、経済的余裕のあるなしにかかわらず、介護のために仕事を辞めることは絶対にお勧めしません。

その理由は以下の通りです。

①そもそも介護は終わりが見えづらいため疲弊しやすい

②家族介護は収入が発生しないため、貯金を取り崩すことになる

③介護する人が社会から孤立しがちになる

特に重要なのは③だと思います。

本来であれば人は仕事を通して収入を得たり、生きがいを得ているのですが仕事を辞めて介護だけになってしまうとそれらが無くなり介護する人の精神も不安定になってきます。

反発を覚悟に誤解を恐れずに言うと「介護をする人のエネルギーが介護される人にどんどん流れていくので、介護する人は自分のエネルギーがどんどん吸い取られていく感じ」になります。

その結果、鬱っぽくなったりします。

どんなにエネルギーを注いでも介護の場合は対象となる人が徐々に衰えていきます。

残念ながら人の老いや死は自然な流れて避けることができません(一時的に元気になることはあります)。

昭和初期のような大家族で介護する人手がたくさんあれば家族介護も可能でしょうが、現在のような核家族化した社会構造において家族だけで介護するにはすぐに限界がきてしまいます。

「最後まで家族の世話をする」という精神は非常に素晴らしく尊いことなのですが、まずはこの客観的な事実に向き合う勇気を持ちましょう。

現実から目を逸らして、体を張るのは最初は楽な選択です。

しかし介護は決して綺麗ごとではないことを受け入れることが大切です。

その上で介護保険や介護保険以外のサービスもうまく使いながら介護が必要な家族の生活を支えていく必要があります。

その時にプロとして関わってくれるのがケアマネジャーです。

2:お悩みの方はご相談ください

苦労をして介護に関する全てを背負い込むのはもうやめましょう。

介護に関する相談は市区町村の介護保健課や高齢福祉課などの窓口でできます。

そして地域包括支援センターの窓口でも相談に乗ってくれます。

地域包括支援センターは市区町村が配置している公的機関です。

当たり前ですが公的機関なので無料で相談に乗ってもらえます。

これらの窓口にはケアマネジャーが在籍している「居宅介護支援事業所」のリストを置いているところがほとんどです。

そして特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホームなど「施設」のリストも置いてあります。

インターネットのワムネットなどでも調べることはできますが、本当に困っているときは窓口にいくのをおすすめします。

特に地域包括支援センターの窓口には資格を持った専門家が必ず配置されていますので、公的機関の中でもお近くの地域包括支援センターに行くことがおすすめです。

3:良いケアマネジャーを見極めるポイント

3−1:気軽になんでも相談できる人かどうか?

信頼のイメージ

ケアマネジャーは対人援助のプロです。

ですから、まずは人として信頼に足りる人かどうかを見ることが最も大切です。

当たり前すぎて説明の必要もないことだと思いますが、しっかりと悩みを聞いてくれることは絶対条件です。

相談する人の悩みを聞いて、どのような提案をしたら良いかを考えるのがケアマネジャーの仕事です。

もしかしたら、ケアマネジャーの方から介護の対象となる人の状態や好みなどいろいろな質問をされるかもしれません。

もしその質問に答えることができなくても大丈夫です。

一種のプロファイリングみたいなもので、問題解決の糸口を見つけようとしてくれているのです。

わからないことは後でケアマネジャー と一緒に考えればいいので、大切なことは「納得いくまで」気軽に相談できるか?ということです。

一旦、ケアマネジャーと契約を結べば、余程のことがない限り介護の対象となる方が亡くなるまでの付き合いとなります。

ですから「納得いくまでなんでも相談できる」というのはとても大切なことなのです。

3−2:問題を解決する熱意があるか?

勉強しているイメージ

基本的にケアマネジャーには優しい人が多いです。

ただ、新人もいますしベテランもいますから知識の差はあります。

個人的には新人のケアマネジャー は知識がなくてもOKだと思います。

しかし問題解決のために勉強をしたり、先輩ケアマネや医師、看護師などの協力を得る努力としている人かどうか?というのはとても大切なポイントだと思います。

逆に言うと、ベテランのケアマネジャーでも知識習得の勉強をしていない人はヤバいです!

人柄も大事ですが、ケアマネジャーにとっては利用者や家族が困っていることを解決する知識は人柄と並んで非常に大切です!

3−3:地域の医療機関やサービス提供事業所に精通しているか?

地域のコーディネーターのイメージ

地域の様々な介護サービス事業者や医療機関とのネットワークを持っているかどうかも非常に大切なポイントとなります。

実は、少人数でやっている居宅介護支援事業所のケアマネジャーさんって孤独な人が多いんです。

もともと事業所にいるケアマネジャーの人数が少ないから相談する相手も少ない。

だからこそ積極的に地域の研修などに参加して、地域とのネットワークをしっかりと作っている人もいます。

医療や福祉の業界って意外と狭いんです。

だからしっかりとしたネットワークを持っておくと色々と助けてくれる人がいます。

そういうネットワークを持っているケアマネジャーさんかどうかを見極めるには、困っていることを率直に相談してどんなサービス事業所を提案してくれるかを見ると良いと思います。

限られたサービス事業所だけしか紹介できない人よりは、様々な介護サービスを提案できて複数のサービス事業所を紹介してくれる方がネットワークがしっかりしている証拠となります。

3−4:介護保険以外のサービスを提案できるか?

インフォーマルサービスのイメージ

介護サービスは介護保険で利用できるものと、介護保険以外のサービスがあります。

介護保険で利用できるものを「フォーマル」、介護保険外のものを「インフォーマル」とも呼びます。

フォーマルなものは、ほとんどのケアマネジャーがよく理解しています。

だって試験勉強でも習うし、実社会でもフォーマルなものから利用することが圧倒的に多いですからね。

しかしながらインフォーマルなサービスについて精通している人はあまり多くない印象です。

理由は通常業務だと介護保険内の調整だけで手一杯だからです。

本当は地域のインフォーマルサービスには、フォーマルサービスに劣らない優秀なものがたくさんあります。

フォーマルサービスは介護保険を利用しているが、万人に通用するサービスという特徴があります。

訪問介護、通所介護、訪問入浴、福祉用具貸与などなど。

インフォーマルサービスは、個々のニーズに特化したサービスといった特徴があります。

例えば、タクシー、買い物代行、配食サービス、棋院や教会、スナックやキャバクラまでフォーマルサービス以外のサービスは全てインフォーマルサービスです。

誰でも生活には潤いが必要ですが、介護保険によるフォーマルサービスだけだと、移動、排泄、食事、入浴、着替え、整容などに重きを置いた一律のサービスになりがちです。

そういった意味でも生活に潤いを与える部分を担うインフォーマルサービスは非常に重要です。

3−5:事業所は家から近いか?

家の前に自転車が停まっている写真

担当のケアマネジャーさんにもよりますが、そのケアマネジャーさんが勤めている事業所と家が近いと、きめ細かな援助が期待的できます。

ただし、ケアマネジャーさんによりますので必ずこまめな訪問が期待できるわけではありません。

しかし、事業所と家が近いことは大きなメリットです。

特に親と別居して家から遠くに住んでいる場合、ケアマネジャーが近くにいてくれるだけでも安心です。

もちろんはケアマネジャーは多忙なので毎回こまめな訪問が期待できるわけではありませんが、多忙だからこそ事業所と家が近いということはケアマネジャーにとっても訪問しやすくありがたい顧客ということになります。

つまりwin-winの関係が築きやすいのです。

4:最後に。私が経験した本当にありがたかったケアマネジャー

感謝のイメージ

これは私が母を介護した時のケースです。

私と母は岡山と東京で離れて暮らしていました。私には兄弟がいなかったため、母の世話を見ていたのは私でした。

母は岡山で一人暮らし、当時82歳。

要介護4。現病は骨粗しょう症と多発性骨髄腫、そしてアルツハイマー型認知症。自宅ではベッド上でほぼ寝たきり。

デイサービスや訪問介護を組みあわせ、私も毎週帰省して介護していました。

訪問介護は途中から、もっと母に合った「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」というサービスに切り替えてくれました。

当時、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」という介護保険サービスが始まって間もない頃。

サービスを提供している事業所も地域に1つしかない状況でしたが、探してきてくれてケアプランに入れてくれました。

母の収入は基礎年金の収入だけで月収わずか7万円ほど。貯金は50万円ほど。

その中で介護保険を使いながら生活していましたが、何とか生活できていました。

母の強い希望もありましたが、施設に入居するには私の資金援助を足しても経済的に無理があったため自宅での看取りを選択しました。

亡くなる数日前こそ会社に1週間の休みをいただき看取ることができましたが、それ以外は週に1回帰省するのがやっと。

それでも「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」と、担当のケアマネジャーさんのおかげで母の生活ができていました。

そのケアマネジャーさんの事業所と母の家が近かったこともあり、貧血の状態が悪くなった時にケアマネジャーさんが救急要請してくれて病院に連れて行ってくれたこともありました。

入退院を繰り返していた母でしたが、「最期は自宅で」という思いがあったため希望通り最期は自宅で旅立ちました。

家族としては本当に良かったと思いますし、担当してくれたケアマネジャーさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

では、どのようにしてそのケアマネジャーさんを探したのか?

実は、母が入院していた病院のソーシャルワーカーさんの紹介でした。

紹介してもらうときに、今日お話しした「ポイント」を何気なくソーシャルワーカーさんに伝えていたために理想のケアマネジャーさんと巡り合うことができました。

もちろん、相性が合わなければ事業所を変更していもいい。

それくらいの気持ちでいましたが、その必要は全くありませんでした。

むしろ母も私もそのケアマネジャーさんを信頼していましたし、母の望み通りの自宅での生活ができました。

そして理想の旅立ちができました。

それが全てです。

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