【介護施設の探し方】サ高住(サ付住宅)とは?サービス付き高齢者向け住宅の解説!

家ミニチュア

ももたん
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サ高住(サ付住宅)ってなんですか?

ひろさん
ひろさん

「サービス付き高齢者向け住宅」のことだよ。
サ高住(サ付住宅)は他の介護施設とは違い、かなり自由度の高い「住宅」のことだよ。

業界内ではよく「さつき」と呼ばれたりします。
事業者によっても違うけど、自立の人から要介護5までのかたが利用できます。

1:【介護施設の探し方】サ高住(サ付住宅)とは?サービス付き高齢者向け住宅の解説!

サービス付き高齢者向け住宅の登録状況
サービス付き高齢者向け住宅情報提供システムより 

お年寄りが自宅での生活が困難になり、介護施設を使う時によく耳にするようになってきたのがサービス付き高齢者向け住宅(通称「サ高住(さこうじゅう)」「サ付住宅(さつきじゅうたく」)です。

私も施設のケアマネジャーをしていたときはよく尋ねられました。

個人的には非常に魅力的な施設(厳密には施設ではなく住宅)だと思います。

1番の特徴は「とても自由!」というところです。

「自由ということは、何かあったときに危ないんじゃないの?」とご家族からご質問をいただくことも多くありました。

もちろん自由度が高いということは、危険度も高いということになります。

しかし、サ高住(サ付住宅)は自宅と比べて少しでも危険度を減らせるように工夫されている住宅です。

そもそも高齢者は「大家さんが嫌がる」などの理由から、一般の賃貸物件には入居できにくい社会背景があリました。


高齢化社会が進むにつれて、そういった問題を解決すべく経済産業省と厚生労働省がタッグを組んで2011年にサ高住(サ付住宅)の運用が開始しました。

きちんと理解しておくと、施設探しの時に非常に役に立つことがあると思います。

今日は2011年からスタートして右肩上がりに数が増えているサ高住(サ付住宅)をご紹介します。!

2:サ高住(サ付住宅)の介護保険サービスは外注が基本。ケアマネジャー はそのままでOK!

一般的に「施設」と呼ばれるところが施設に所属する職員によって介護サービスを提供するのに対して、サ高住は介護職員や看護職員の法的な人員配置基準がないため介護サービスは基本的に外注することになります。

裏を返せば、「看護師がいないサ高住もある」ということです。

意外と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、サ高住はあくまでも住宅であり、施設の括りには入ってきません。

住宅なので、今住んでいるところから新たにマンションに引っ越す感覚です。

そのため、在宅でお世話になっていたケアマネジャーもそのまま利用できます。

やっぱり顔なじみのケアマネジャーさんがいると安心ですよね♪

まずは施設との違いをきっちりと理解することが大切です。

3:安否確認と生活相談が主なサービス。介護サービスの外注とはどういうこと?

サ高住はお年寄りが自由に、そして安心して暮らすことができるように配慮されて作られている住宅です。

バリアフリーはもちろん、非常時の緊急通報装置も備えています。

その他、施設の場合はお風呂が居室にない場合が多いですが、サ高住は住宅なので居室にお風呂もあります。そして洗面台やトイレもあります(一部例外あり)。

基本サービスは安否確認と生活相談で、こちらは専属のスタッフが配置されています。(注意:当該スタッフは敷地内もしくは隣接する建物に常駐することになっています)

しかし「施設」のように介護職員や看護職員が潤沢に配置されているわけではありません。

そのためサ高住で介護サービスを利用する場合は、自宅と同じように訪問介護や訪問看護、通所介護などを利用するのが一般的です。

他にも「福祉用具のレンタル」や、ポータブルトイレのような「肌が直接触れる福祉用具の購入」、「訪問リハビリテーション」や「通所リハビリテーション」のようなサービスも利用できます。

つまり「介護サービスを外注する」とは「サ高住に所属しているスタッフは少ないので、自宅の時と同じように一般の在宅サービスを利用する」ということです。

そして施設との大きな違いは先にも述べたように「在宅のケアマネジャー さんをそのまま引き続き利用できる」というところです。

ふつうは施設に入所すると、施設に所属するケアマネジャー さんがケアプランの作成を担当することになり、在宅の時にお世話になっていたケアマネジャー さんは一旦担当から外れます。

(もし施設を対処して在宅に戻るときは、再び在宅のケアマネジャー さんが担当することになります。)

しかしサ高住は住宅であるため、そもそも「施設所属のケアマネジャー」という人がいません。

自宅にいたときと同じケアマネジャーさんを利用できるのが大きなメリットです。

(ただし、自宅から遠く離れたところのサ高住に入居するときはこの限りではありません。

このときは、そのサ高住の近くの在宅のケアマネジャー さんがケアプランの作成を担当することになります。)

4:サ高住は賃貸借契約が基本!つまり退去を迫られにくい!しかし注意も。

一般的に「施設」は利用権方式をとっていますが、サ高住は建物賃貸借契約が基本です。

利用権方式に比べ、賃貸借契約は借り手に有利となっています。

利用権とはレストランのテーブルのように、利用する権利を有するもので、あくまでも所有権は貸し手にあります。

ただ利用させてもらっているだけ。

一方、賃借権は賃借人保護の観点から賃料を払い続ける限り立ち退きは迫られにくく、借り手が有利と言われています。

ただし、事前に身体状況や精神状況の悪化を理由に退去しないといけない旨が謳われている場合もありますので注意が必要です。

5:サ高住(サ付住宅)のメリットとデメリットのまとめ

サービス付き高齢者向け住宅のメリット

・自立でも入居できる

・自由に生活できる

・バリアフリーで高齢者に配慮された構造

・安否確認、生活相談サービスが標準サービスで付いている

・入居後も担当のケアマネジャーを使える(遠くに引っ越した場合は別)

・訪問、通所など介護保険の在宅サービスが自由に選べる

・賃貸借契約で賃借権を主張できる

サービス付き高齢者向け住宅のデメリット

・24時間、介護職員か看護職員が常駐しているわけではない。(「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」「夜間対応型訪問介護」などは利用できる)

・施設に比べると自由度が高い分、危険度も高い

・本当は自宅で生活ができるのに、家族の意思や都合で入居を検討されることがある(自宅が一番!)

・施設のようなレクリエーションがない。もしくは少ない。

具体的な施設の比較や見学依頼は「老人ホームの検索サイト 」などを利用すると良いと思います。

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