【優良本の紹介】要約『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』Lesson8:21世紀における宗教

21Lessons08

ももたん
ももたん

天国のおばあちゃんにナムナム🙏

ひろさん
ひろさん

ももたん、ナムナムできるなんてエライね!

今日のお話は21世紀に宗教がどのような意味を持つのか考えていくよ!

1:【優良本の紹介】要約『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』Lesson8:21世紀における宗教

未来が見えない不安で苦しい、、ううっ😣

2020年4月現在、新型コロナウィルスの猛威が世界を席巻し、経済的にも健康的にも先が見えない状況です。

お店を開いてもお客さんは来ず、学校も会社も自宅待機。

卒業式も入学式も縮小、もしくは中止。

ついに日本でも非常事態宣言。

世界中で「人類 vs ウィルス」の未曾有の事態が起こっています。

過去にも疫病が流行ったことは何度もある。

果たして今回はどのような結果になるのでしょうか?

こういう時はみんなで神様に祈りを捧げて、事態の終息を待つしかないのでしょうか?

今日は宗教の果たす役割がテーマです。

果たして21世紀に神は存在するのか?

新型コロナウィルスや神様について。

あなたはどう考えますか?

2:21世紀の宗教における3つの問題

宗教のイメージ

過去に疫病が流行した時は、神様に真剣に祈りを捧げれば事態が終息し、問題が解決すると信じていた人は多くいました。

しかし現代ではどうでしょうか?

今回の新型コロナウィルス対策として「国民一人一人が自宅に待機して、みんなで神に祈ろう!」と言っていたテレビ番組があるでしょうか?

少なくともそのようなテレビ番組は私は見ていません。

政府もワイドショーの司会者も、言うのは「自粛要請」までです。

「本気で神に祈れば事態が好転します」とテレビで言っている人はいません。

もしかしたら海外では、そのようなテレビ番組もあるかもしれませんが、少なくとも日本では今日現在までありませんでした。

そんな宗教ですが、21世紀においてどんな役割を果たすのでしょうか?

本書の結論を言うと、21世紀の宗教における3つの問題とは「技術の問題」「政策の問題」「アイデンティティの問題」です。

それではその中身を一つ一つ見ていきましょう。

3:宗教で病気が治せるか?技術の問題

宗教と医師のイメージ

「技術の問題」は、医療技術や農業技術の問題が挙げられます。

宗教で病気が治せるでしょうか?

新型コロナウィルスに太刀打ちできるでしょうか?

答えは皆様の想像にお任せします。

本書では以下のように書かれています。

「伝統的な宗教が得意分野のこれほど多くを失ったのは、率直に言って、農業も医療も得意ではなかったからだ。聖職者やグルの真の専門技術はもともと、雨を降らしたり、治療をしたり、預言をしたり、魔法を使ったりする事ではなく、物事を解釈することだった。聖職者とは、雨乞いの踊りの仕方や旱魃(かんばつ)の終わらせ方を知っている人ではない。聖職者とは、雨乞いの踊りがうまくいかなかった理由や、神は祈りにまったく耳を傾けてくれないように思えるのに、私たちがその神を信じ続けなくてはいけない理由を正当化する方法を知っている人なのだ。」

今回の新型コロナウィルス騒動で、韓国の大邱(テグ)では教会での集団感染が。

そしてユダヤ教「超正統派」の中でも「ホロコースト以降、最大の脅威」と称される感染拡大がありました。

集団礼拝が原因だそうです。

すでに現代において医療の分野は、科学がその多くの役割を担っています。

4:宗教で経済問題を解決できるか?政策の問題

宗教と経済のイメージ

「政策の問題」では主に経済問題について見ていきましょう。

今回の新型コロナウィルス騒動。

日本政府としては「所得が激減した世帯に30万円給付する」という案が上がっているようです。

「各世帯にマスクを2枚支給します」といった話もありました。

こちらはちょうど4月1日にニュースになったので「エイプリルフールの冗談か?」とネットで言われていました。

それでも本当に市中にマスクがないので、マスク2枚でもありがたいです😷。

この政策は、安倍首相がマスクをして発表したので「アベノマスク」といって海外からは笑われていたそうですが、個人レベルではありがたい話でした。

はたして今後どうなることでしょうか??

さて、ここでも宗教が現在の経済政策に貢献したという話はありませんでした。

「資本論」を書き、「社会主義の父」と呼ばれる「カール・マルクス」は「宗教は見せかけに過ぎない」と主張していた。

(マルクス経済学は1990年頃に過去のものになった感がありますが、それでも未だ一部で根強い人気がある経済学です。)

本書では、結論として以下のように書かれています。

「一九世紀と二〇世紀の間、イスラム教やユダヤ教、ヒンドゥー教、キリスト教の思想家は、現代の物資主義や非情な資本主義、官僚国家の行き過ぎを激しく非難した。彼らは、機会さえ与えられれば、現代の病癖を全て解決し、自分たちの競技に謳われた永遠の精神的価値観に基づく、まったく異なる社会経済制度を確立すると約束した。ところがずいぶん多くの機会を与えられたにもかかわらず、現代経済という建物に彼らがもたらした、それとわかる変化は、ペンキの塗り替えと、それぞれの宗教を象徴する巨大な三日月や十字架、ダビデの星、あるいはオームの文字の屋根への設置ぐらいのものだった。

雨乞いの場合とちょうど同じで、経済の話になると、それぞれの宗教の学者が長年磨いてきた文書の再解釈の専門技術のせいで、宗教は無意味になる。」

やはり、宗教が現代の政策問題に貢献することは難しそうです。

でも本当にそう言い切ることができるでしょうか??

5:神と技術の大国、日本!アイデンティティの問題

神社の写真

かつて日本が世界から恐れられていた時代がありました。

「神風(kamikaze)」と呼ばれ、片道分の燃料しか飛行機に載せず、敵艦隊にみずから突入する特攻隊。

自爆行為により敵に大打撃を与えるこの戦法は、敵国から見ればかなりの脅威だったことは想像に難くありません。

では、どうしてそのようなことが旧日本軍の兵隊には出来たのか?

それは「宗教の力が大きい」とされています。

日本は、もともとあった神道(しんとう)を作り直して、「国家神道」に作り変えた。

今や当時のGHQにより廃止させられた概念ですが、この「国家神道」が当時の日本の宗教でした。

では「国家神道」とは何か?

それは「天皇を神格化」した宗教でした。

当時の天皇は「天照大神(あまてらすおおみかみ)の直系の子孫であり、自身も現代の神」として日本国民に考えられていた。

当時の多くの日本の若者は「天皇のため、お国のため」と自らの命を差し出しましました。

ときに宗教は政治政策に大きな影響を与えることがあります。

その意味で「宗教が政策に全く貢献できない」と言い切ることは出来ないと思っています。

そしてハラリ先生は本書で以下のように書いています。

「宗教はどれほど古めかしく見えたとしても、少しばかり想像力を働かせて解釈し直してやれば、いつでも最新テクノロジーを使った装置や最も高度な現代に機関と結びつけることができる。」

では、21世紀においても、日本の「国家神道」のような宗教は存在し得るのか?

答えは「Yes」。

北朝鮮。

「チュチェ思想(主体思想)」という国教を国民に吹き込んでいます。

金日成の時代に登場し、息子の金正日が形づくったこの思想は「国家には強力な軍事的姿勢と国家的資源が必要」としている点が特徴です。

日本の「国家神道」が西洋諸国に敗れていったのを近くで見ていたためか、北朝鮮は核兵器の開発を「最大の犠牲を払うだけの価値あるもの」と位置付けている。

「美しかろうが醜かろうが、そうした宗教伝統はみな、特定の人々を団結させる一方で、彼らを隣人たちから区別する。」とハラリ先生は書いています。

「本当に怖いのは思想だ」と戦争を経験した誰かが言っていました。

21世紀において宗教はLesson 7で紹介したグローバルな3つの大問題(「核の問題」「テクノロジー面の問題」「生態系破壊の問題」)に対して、問題を解決することができるのか?

宗教は「一体感を覚え、人々を団結させる」側面がある反面、「グローバルな問題の解決法を見つけるのを困難にさせている」側面もある。

21世紀は各宗教の枠組みを超越して、人類全体でグローバルな問題に取り組まなければならない時代です。

宗教は国家や地域に関連付けられることが多いが、21世紀はその境界線を取り払い、互いに協力することができるかどうかが試されています。

6:神が人間を創った?人間が神を創った?宇宙人が人間を創った?

神と宇宙のイメージ

ここからは都市伝説っぽいお話です。

あなたはどう思いますか?

神が人間を創ったのか?

人間が神を創ったのか?

私には答えはわかりません。

しかし世の中には色々な説があります。

コアセルベートから細胞が生まれ、生命が生まれ、そして長い年月を経て人間に進化してきたのか?(この説はすでに過去のものになりつつあります)

コアセルベートとは、「溶液中で,親水性コロイドの粒子が集合し,小液滴として周囲と境界をもち,溶液との間に一定の平衡状態を保っているもの。」を言います。

なんのこっちゃ??😓

一方、「アヌンナキ」などの宇宙人が神とされる説。(こちらが比較的、新しく言われている説)

アヌンナキとは人類を創った神々の集団。

宇宙人が人類を創った。

面白い説ですが、ありえない話ではない。

アヌンナキの話は「ダリル・アンカ」という人によって語られています。

ダリル・アンカさんの話は都市伝説系の有名人の「関彰夫さん」やユーチューバーの「Naokiman Show」も扱っていて馴染みやすいと思います。

「エササニ」というオリオン座付近の星に住む「バシャール」と呼ばれる宇宙人の集団と交信ができるダリル・アンカさん。

にわかには信じがたいが、妙な説得力と話の一貫性があります。

最近、テレビやYouTubeでもダリル・アンカさんの露出が増えてきたことは何かの幕開けなのかもしれません。

知らない方は、一度は見ておいた方が良いです。

今回は参考までに、バシャールに関する本の紹介を貼っておきます。

興味がある方はぜひ、おとぎ話の感覚で読んでみてください。


『Mr.都市伝説 関暁夫のファーストコンタクト バシャール対談』


『BASHAR×Nokiman Show 臨む未来へ舵を切れ!』

7:この世は宗教も現実世界も超越したコンピューター・シミュレーションの中?

仮想現実のイメージ

もしかしたらこの世は仮想現実で、私たちを外から操作している存在がいる。

映画「マトリックス」の世界😎

アメリカの実業家のイーロン・マスク氏がこの説を信じているのは有名です。

概要は以下のとおりです。

20年前のCG(コンピューターグラフィック)と、現在のCG。

そしてVR(仮想現実)の世界。

技術の進歩は加速度的と思いませんか!

すでに「不気味の谷は超えた」とも言われています。

不気味の谷とは、人間が人型ロボットやCGで描かれた人物を見たときに覚える違和感。

「不気味の谷を越える」とは、すでにその違和感がない状態を言います。

では、50年後の世界は?

1000年後の世界は?

ロボットやCGは生身の人間と全く見分けがつかないようになっているかもしれません。

いずれそうなるのなら、今だって、実はすでにコンピューターのシミュレーションの中の世界であっても不思議ではない、といった主張です。

そんなことがあり得るか?

しかし、完全に否定することができない面白い主張です。

興味がある方は、映画「マトリックス」を再度観ていただくことをお勧めします。

一度観ただけでは分かりにくいですが、再度見ると意味がジワジワ解ってきて面白いです😃

8:まとめ

人類のイメージ

終盤、少し本書とは関係ない都市伝説も書きましたが、概ね宗教は21世紀においては力を持たなくなってきています。

しかし、人々を一致団結させるには宗教は大きな力を持ちます。

グローバルな3つの大問題、つまり「核の問題」「生態系破壊の問題」「テクノロジー(技術的破壊)の問題」を前に、人類は一致団結しなければなりません。

宗教は国家や地域に根付いたものなので、なかなかグローバルな3つの大問題を解決できません。

そこでヨーロッパの人々は国境を越えて一致団結するためにEUを作りました。

しかしご存知のように、イギリスがEUから脱退。

「統合」という問題とともにEUには「移民」の問題が立ちはだかっています。

21世紀の自由主義はLesson 9で書かれる「移民」の問題について考える必要があります。

そしてそれは日本も例外ではありません。

本書はまだまだ人類が直面する課題と、その切り抜け方などを歴史学者の目線から書かれていてとても興味深い書籍です。

Lesson9からLesson21まではぜひご自身で読んでみてください。

結局は「心」に行き着くのですが、その「心」を探求する話まで出てきて壮大です。

時間がない方は「聞く本」でもぜひ。

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