【介護施設の探し方】ぶっちゃけ!後悔しない老人ホームの選び方②(介護施設見学までの事前準備)

おうちミニチュア02

ももたん
ももたん

介護施設を見学する時のチェックポイントを教えてください♪
持ち物や注意することはありますか?

ひろさん
ひろさん

見学時にチェックする項目はたくさんあるよ。
だから事前準備が大切です。
持ち物はメモと筆記用具、携帯のカメラがあればいいよ。
でもある程度、入居の意思がある場合は、提示するかどうかは別として「介護保険被保険者証」と「介護保険負担割合証」があるとその後の話がスムーズに進むので良いと思います。

自由にダウンロードできる「見学時のチェックシート」も作りましたので、もしよろしければ使ってください。

1:【介護施設の探し方】ぶっちゃけ!後悔しない老人ホームの選び方②(介護施設見学までの事前準備)

多くの人にとって、介護施設を見学する回数なんて、人生の中でそんなに多いことではないと思います。

でもお父さんやお母さんが入居するとなると、お父さんやお母さんにとっては「生活の場」となります。

施設の雰囲気、スタッフの雰囲気、食事の味やメニュー、娯楽や医療連携体制。

確認することはたくさんありますし、とても重要なことばかりです。

しかし中々ポイントを絞るのは難しいことが多いのも事実です。

そこで今日は介護施設でケアマネジャーとして働いていたひろさんが、自身の経験を通して介護施設を見学する時のチェックポイントについてご紹介します。

2:質問をまとめておく、食事の予約をするなど事前準備をする

ここが非常に大切で、後悔しない施設を選べるかどうかの8割は、見学前の事前準備で決まります。

ではいったい、具体的にどのような質問を考えておいたら良いのか?

これから順を追って説明します。

2−1:もし可能なら事前に「重要事項説明書」をもらって目を通しておく

入居費用は施設によって大きく異なります。

家賃、食費、管理費、介護保険の自己負担費用、水道光熱費、医療費、薬剤費、レクリエーション費用、理美容費用などなど。

入居一時金や前払金などがあるかもしれません。

一時金や前払金などの償却方法も施設によって異なります。

そこで、もし可能であれば事前に「重要事項説明書」を取り寄せておくことをおすすめします。

取り寄せ方法は、事前に施設に電話して、郵送でパンフレットなどと一緒に送ってもらうのが良いでしょう。

都道府県の指定を受けて運営している施設(=介護保険が使える施設)には必ず「重要事項説明書」というものがあります。

「重要事項説明書」は各都道府県の書式に従って作られていますので、介護保険を使って入居できる施設で「重要事項説明書」がないところはありません。

この「重要事項説明書」に利用料金の詳細が記載されています。

利用料金だけでなく、建物の構造、職員の人員体制、入居者の介護度、契約方式(賃貸契約、利用権方式など)、連携医療機関、苦情相談窓口、体験入居、契約の解除についてなど、非常に多くの事柄が細かく記載されています。

重要事項説明書はゆっくりと時間をかけて読めば理解できるので、大切な親を預けるワケですから是非一度ゆっくりと時間をかけて読むことをおすすめします。

とはいえ、わかりづらいことがあるかもしれません。

わからない時は遠慮なく尋ねましょう!

そして料金については難しく考えず見学当日に「コミコミでいくらですか?」と尋ねればOKです。

2−2:具体的な質問内容を書き出す

見学当日は時間に限りもありますし、質問内容を忘れてしまうことも多いので事前に質問内容を書き出しておくようにしましょう。

私がよく受けてきた質問を箇条書きにします。

もしよろしければ、当てはまる質問はそのまま使ってください。

また一般的なコメントも入れておきますので併せて参考にしてください。

◆家族との関わりについて

・家族の面会時間は何時から何時までですか?

→時間が決められていたり、反対に24時間OKのところもあります。

・家族が施設に泊まることはできますか?

→可能の場合があります。その場合、別途費用がかかるケースがあります。施設によっては最初から不可の場合もあります。


◆レクリエーションについて

・レクリエーションは週にどれくらいありますか?

→娯楽がないと退屈な生活となってしまいます。必ず確認したほうが良いと思います。

・レクリエーションにかかる費用はいくらですか?

→フラワーアレンジメントなど材料費がかかるものは有料になる傾向があります。

・レクリエーションは嫌なら参加しなくても大丈夫ですか?

→強制されないのが普通だと思います。


◆介護保険で利用できるサービスについて

・お風呂は毎日入れてもらえますか?

→介護保険では1週間に2回が基本です。それ以上は有料になるか、不可の場合があります。追加料金なしで週3回以上入浴できる施設もあります。

・寝たきりでも大丈夫ですか?

→基本はOKです。ただし、ケアマネジャーの訪問調査のあとの入居判定会議で決まることがありますので事前に確認してください。

・散歩の付き添いはしていただけますか?

→その施設の人的資源によりますので確認してください。


◆介護保険外のサービスについて

・施設でリハビリはできますか?

→医療保険を使うとできることがあります。その場合、主治医から同意書が必要です。リハビリの業者さんが施設に出入りしているところもありますのでご確認ください。

・髪が伸びた時は施設で髪を切ってもらうことはできますか?

→訪問理美容の業者さんを使っている施設が多いと思います。

・今まで利用していたデイサービスに引き続き通うことはできますか?

→施設の種類によって扱いが異なります。サービス付き高齢者向け住宅はOK。

・車椅子やベッドはありますか?

→施設に備えてある場合もありますが、「自費でレンタルしてください」という場合もありますので確認が必要です。自費でレンタルが必要な場合は「月々いくらなのか?」確認が必要です。

・通院に行く時は付き添ってもらえますか?

→介護保険外サービスとなりますので費用の確認が必要です。


◆契約について

・契約に際し、必要なものはなんですか?→「介護保険被保険者証」「介護保険負担割合証」「医療保険被保険者証」「印鑑」「費用の引き落とし口座の情報」「銀行の届出印」「診断書」「診療情報提供書」などが必要です。場合によっては住民票、印鑑証明、身元保証会社との契約書の写しなどが必要になるケースがあります。契約に必要なものは必ず確認してください。

・最短で、いつくらいに入居できますか?→通常、ケアマネジャー による聞き取り調査、入居判定会議、契約、荷物の搬入、入居といった手順がありますので余裕を持って日程調整しましょう。

・体験入居はできますか?→施設によって対応が異なります。体験入居ができる場合は必要なものと注意事項、体験入居にかかる費用も確認しておきましょう。

・体調が悪くなったら退去しないといけないのでしょうか?→施設が持つ医療体制によって異なります。中には初めから「体調が悪くなったら退去してください」と謳っている施設もあります。

・自宅から持ち込むものはありますか?→入居案内のパンフレットやチラシの中に書いてある場合が多いと思いますが、忘れずに確認しましょう。


◆スタッフについて

・職員さんの人員体制はどのようになっていますか?

→施設には「利用者数:職員数=3:1」という法的基準があります。しかしこれは1日あたりの話ではありません。職員の公休日や有給休暇も含まれています。一般的な理解と解釈が違うので確認してください。ただしこの基準はサービス付き高齢者向け住宅は除きます。

・直近1年の離職率はどのくらいですか?

→個人的には大切なところだと思います。実際、稀ですがたまに聞かれます。

・看護師は何人いらっしゃいますか?

→こちらも法的に基準があります。人員配置基準は施設の規模によって異なります。ただしサービス付き高齢者向け住宅は除きます。

・夜勤のスタッフは何人ですか?

→グループホームや小規模の施設の場合は夜勤が1人になるところがあるかもしれません。地震や火災時に対応できるかどうか確認が必要です。


◆医療との連携について

・体調が悪くなった時はどこの病院と提携していますか?

→訪問診療医と業務提携していますが、入院のためのベッドを持たない医療機関のことが多いです。しかし同系列の病院と提携している施設も多いですので確認してみてください。

・看取りをすることはできますか?

→最近では施設での看取りが当たり前になってきました。ただし気管切開をしたり人工呼吸器などを使用する場合は入院を勧めらるケースが多いと思います。

・人工透析をしているのですが、入居できますか?

→透析の送迎をしているクリニックが近くにあるか、また近くに透析対応が可能な病院があるかどうかで異なります。

・透析している病院(クリニック)までの送迎はどうなっていますか?

→施設によっては透析の送迎のルートから外れていると送迎に来てもらえないことがあります。遠方からの入居の場合は確認が必須です。

・△△病(心臓病、腎臓病、糖尿病、・・・)があるのですが、いつも診てもらっている先生のところに通院はできますか?

→通院は可能ですが、ご家族や保証人に付き添いを依頼されることになると思われます。一人での外出は施設によって扱いが異なります。

・食事制限(塩分7g、水分700ml、1500kcal、・・・)があるのですが、対応できますか?

→基本的には対応可能ですが、難しい施設もあるかもしれません。

・薬は飲ませてもらえますか?

→介護保険サービスなので基本はOKです。

・嚥下障害があるのですが、食事形態はどのようなものがありますか?

→食事形態の種類を確認しておいてください。場合によってはその食事形態が妥当かどうか、後日医師に相談することも必要です。


おそらく人によって確認したいことはまだまだあると思います。

前述しましたが、見学当日は質問することを忘れてしまうことが多いので事前に質問内容を書き出しておくことを強くおすすめします。

2−3:見学時の食事の依頼をする

施設での生活で、大きな楽しみとなるのは食事です。

そのため食事の味を確認しておくことはとても大切です!

事前に「見学時に施設の食事を食べたい」と伝えておくと用意してくれることが多いので、ぜひ見学時に食事も用意してもらってください。

もし依頼していない場合は、カレーや煮物などの時は当日依頼しても用意できるのですが、ハンバーグや魚の切り身のなど「一人一個と個数が決まっているもの」は用意できない時があります。

そのためどちらにしても事前に食事の依頼をしておくのが無難です。

きっと適正な価格で用意してくれるか無料で用意してくれるでしょう。

3:できれば見学は2人で行く

施設を見学する時は、できれば1人ではなく2人で行くと良いと思います。

夫婦で行く、親子で行く、兄弟で行く、現在お世話になっているケアマネジャーと行く、施設の紹介会社のスタッフと行く。

そうすることで負担がグッと減ります。

ベストなのは入居されるお父さんやお母さんと一緒に行くのが良いのですが、いろいろな事情で叶わないことのほうが多いと思います。

私のおすすめは夫婦や親子、兄弟などの家族で行くことと、施設の紹介会社のスタッフと行くことです。

例外的に成年後見人がいる場合は、成年後見人と一緒に行くのも有効です。

一緒に見学に行く人が決まったら、事前準備はOKです!

もしよかったら、PDFファイルで「見学時のチェックシート」を作りましたのでご自由にダウンロードして使ってください。